手帳カバーへの思い

手帳について
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始まりは、とにかく「書きまくる」会社員時代

私は以前、とあるメーカーで会社員として働いていました。
職種は技術職。製造工程の立ち上げから品質管理、新素材の開発など多岐にわたる業務に振り回されるような日常でした。

その中で毎日、社内外の人との打ち合わせや会議、試験データの収集、製造現場でのヒアリングなどがあり、多くのことを記録として残す必要がありました。
もちろん社会人としてはスケジュールもきちんと管理できなくてはなりません。
また、スケッチを残したり、誰かに説明する際には簡単なで示す場面も多くありました。

それは自分のデスクだけでなく、会議室、製造現場、試験室、来客ブース、社外の工場など、あらゆる場所で、いつでもできなくてはなりませんでした。
そんな時にいつも傍らにあったのが手帳でした。
常に胸にはポケット手帳、そして片手にノートタイプの手帳を持って歩く生活。残す必要があれば、いつでもとにかく「書きまくる」会社員時代を送っていました。

手帳は相棒(になって欲しいので)

そんな生活を送っていれば、常に持ち歩く手帳にはさぞかし愛着があった・・・かと言えば、それほどでもないというのが正直なところでした。
毎日スケジュールをチェックし、メモを取り、自分の業務の記録を通して苦楽を共にしていたのですが、手帳は年末毎に更新するもの。11月ごろになるとピカピカの新しい手帳が気になってきます。
(私以外の手帳好きの方もそういう方はいますよね?)
手帳に付属のプラスチック製のカバーも薄汚れて、メモを差し込み過ぎたポケットはちぎれかかってしまい、テープで補修されたりしています。(笑)

これでは一年過ごした愛着よりも、新しい手帳への期待が大きくなっても仕方ありませんね。

そこで『手帳カバー』です。
年を跨いで使える手帳カバーに、新しいリフィルを入れ替える。
一年間使った手帳は、購入時の20XX年と書いてあるカバー(使ってない)に収めて本棚へ。この使い方で、私のにとっての手帳は何年にもわたる相棒のような存在になったのです。

手帳カバーを作ってみた・使ってみた

私が初めて製作した手帳カバーがこちら。
趣味のレザークラフトで手探りながら製作したものです。
サイズはB5判、ソフトな生成りのヌメ革を使用しました。
ペンホルダーやしおり、名刺やステンレス定規専用のポケットなどがあります。

手帳について

正直に言うと、使い始めはちょっと照れ臭い気がしました。
自分が常に手帳を使っていることを同僚たちは知っていますが、革のカバーなんて使うのは初めてです。周囲が自分の手元に注目している気がしました。(きっと気のせいですが(笑))

それでも、打ち合わせの場面では「革製ですか?」「ハンドメイドですか?」と、会話のきっかけになり、名前を覚えてもらえたこともあります。
思いがけず初対面の方にご挨拶する場面になっても、革の手帳カバーの名刺専用ポケットから名刺を出して事なきを得ました。
もちろん、年末にはリフィルを入れ替えることができるので、新年になっても引き続き行動を共にすることができます。

手帳が、消耗品からグッと身近に感じられるようになり、相棒のような存在に近づいた瞬間です。

多くの「手帳好き」の方にも楽しんでもらいたいから

何だかんだあって後に私は会社を辞めることになったのですが、好きなレザークラフトで何かしたい、という思いから『手帳カバーをつくろう』と決めました。
私が経験したように、
・来年になっても手帳への愛着を引き継ぎたい
・自分の個性の一部として、手帳をもっと身近なものにしたい
・自分の使い方にあった機能やデザインが欲しい
という手帳カバーを自分で作って楽しむ喜びを共有したい、と思ったのです。

なのでわたくしRCWは、これからもオーダーメイドを中心に、多くの手帳好きの方に手帳カバーを提供していきます。

実際に手を動かして製作する作業はお任せいただきますが、どんなカバーにしようかな?と考えるのはお客様が主体だと思っています。
手帳カバーのデザインを1から考えることはなかなか難しいので、基本的な仕様はいくつかご用意しています。
ですが、それとはまったく異なるデザインでも、お客様が望む手帳カバーを可能な限り実現するよう取り組んでいます。

オーダーメイドは難しいな、というお客様にはオンラインストアに完成品もご用意しています。こちらもすべて色やデザインが異なる1点物なので、オーダーメイド同様に世界で一つのあなただけの手帳を演出します。

これからも「手帳好き」の皆さんと楽しみたい

これまでに、製作した手帳カバーは800点以上。
すべてハンドメイドで製作する中で、お客様のご要望を取り入れて改良したり、新しい技法を取り入れてきています。それはこれからも続いていきます。

『レザークラフト屋が手帳カバーを作っている』のではなく、『手帳好きが手帳カバーを作りたくてレザークラフト屋になった』というお話でした。

こちらは開業後に自分用に製作した手帳カバー
サイズはほぼ日手帳(5年手帳)
グリーンのヌメ革を使用

手帳について

RCWでオーダーメイド手帳カバーを作りたい!という方はこちらをご覧ください。
オーダー品を含む作例はX,インスタグラム,フェイスブックに随時掲載しています。
販売中の完成品はオンラインストアでご覧いただけます。

RCW(らいちクラフトワーク)オーナー 当サイトはもちろん、レザークラフトアイテムの企画・製作・販売まで一人で運営しています

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